舞扇子の扇骨(せんこつ)についてご紹介します。骨(ほね)とも言います。
扇骨とは紙部分の扇面を支える、竹で出来た棒状のものです。
要で一本に纏められています。「肝心要」など、要の語源ですね。
一番外側のものを親骨(おやぼね)・内側の骨を中骨(なかぼね)または小骨(こぼね)といいます。
黒骨(くろぼね)
黒骨、黒塗、黒の塗骨などといいます。通常のものとツヤ消しのくすみ仕立てのものがあります。
「黒骨」といったら通常、ツヤのある黒塗のほうを指します。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※舞扇子の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
白竹(しらたけ)
生成色の骨のことを白竹といいます。
「白」といったら白竹のことを指します。
春吉では白の塗骨がありますのでそちらかどうかをお伺いします。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※骨見本の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
※撮影した扇面と骨画像を合成しています。完成品には糸掛けが施されます。
すす竹(すすたけ)
古民家などで囲炉裏の上で長年燻せられ色が茶色くなった竹をすす竹といいます。
本すすと呼ばれ値段もつかない大変貴重なものです。
春吉で使用しているすす竹は焼きすすを使っています。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※骨見本の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
※撮影した扇面と骨画像を合成しています。完成品には糸掛けが施されます。
タメ塗(ためぬり)
赤茶色のタメ塗です。「赤い骨」というとこちらを指すことが多いですので、赤を希望される場合はタメ塗か赤塗かを確認します。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※骨見本の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
※撮影した扇面と骨画像を合成しています。完成品には糸掛けが施されます。
赤塗(あかぬり)
赤い塗骨です。タメ塗も綺麗ですが、赤って感じがしてよい骨です。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※骨見本の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
※撮影した扇面と骨画像を合成しています。完成品には糸掛けが施されます。
特注塗骨(とくちゅうぬりぼね)
通常の塗(ぬり)では出せない色を表現するのが特注塗骨です。
現在は白を取り扱っております。
またその他お色も制作が可能です。お気軽にご相談下さい。
料金は通常の白塗骨と同じ、メタリック調のものは金や銀塗と同じです。
白塗(しろぬり)
みんな大好き白塗骨。真っ白なのは綺麗ですね。
金塗(きんぬり)
※2023.9.1にリニューアルしました。以前のものとは若干異なりますのでご注意下さい。
銀塗(ぎんぬり)
※2023.9.1にリニューアルしました。以前のものとは若干異なりますのでご注意下さい。
その他
わかりやすいように色見本を作ってみました。青・橙・黄・草・紫。
白塗・金塗・銀塗以外は特注扱いになりますので、お問い合わせからご注文下さい。
※扇面撮影用の固定紐が表示されています。
※骨見本の画像はイメージ画像です。実際に制作する場合は骨は折の中央に配置されます。
※撮影した扇面と骨画像を合成しています。完成品には糸掛けが施されます。
骨の数を変更する
舞扇子の骨は、親骨が2本・中骨が8本、合計10本です。
骨の数を変更する方法は主に2通りあります。
①折の幅はおなじで単純に骨の数を増減する
②骨の数に合わせて折の幅を変える
①の場合は骨の数が減った場合は単純に余った紙を切り落とすだけですが、骨の数を増やす場合はその分の長さを確保した扇面紙を用意する必要があります。柄などが入っている場合は①の方法で骨を増やすことは出来ません。(型から制作する場合は別です)
②の場合は骨の数が減った場合は折の幅が広くなります。骨の数が増えた場合は折の幅が狭くなります。どちらも折の幅を正確に計算する必要があります。
また、どちらの場合も骨の数が減った場合は閉じた状態の舞扇子はその分薄くなります。骨の数が増えた場合は分厚くなります。どちらも専用の長さの要が必要になります。
八重扇(骨8)
中骨が6本、親骨合わせて骨数が8本の八重扇(やえせん)です。
②骨の数に合わせて折の幅を変えたタイプです。
扇子自体も末広がりですが、「八」という末広がりの数字にちなんだ縁起のいい扇子です。
折幅が異なりますので扇面紙からの製作になりますが既成の扇面柄を使用することが出来ます。
※鉄扇で使用している扇面は折らずに保存しているためお急ぎで八重扇を制作する場合はそちらからご選択下さい。
五骨扇(骨5)
中骨が3本、親骨合わせて骨数が5本の五骨扇(ごこつせん)です。
②骨の数に合わせて折の幅を変えたタイプです。
折幅が異なりますので扇面紙からの製作になりますが既成の扇面柄を使用することが出来ます。
※鉄扇で使用している扇面は折らずに保存しているためお急ぎで五骨扇を制作する場合はそちらからご選択下さい。
十一骨扇(骨11)
中骨が9本、親骨合わせて骨数が11本の十一骨扇(じゅういっこつせん)です。
①折の幅はおなじで単純に骨の数を増減したタイプの扇子です。
扇面紙から特注になります。既成の舞扇子で使っている柄(型)がほとんど使えません。
十二骨扇(骨12)
中骨が10本、親骨合わせて骨数が12本の十二骨扇(じゅうにこっせん)です。
①折の幅はおなじで単純に骨の数を増減したタイプの扇子です。
扇面紙から特注になります。既成の舞扇子で使っている柄(型)がほとんど使えません。
神楽扇(骨10)
神楽などで使用されます半月状に広がる扇子です。
骨の数は通常の舞扇子と同じですが、折幅が広くとられています。
骨数を変更する場合の注意点
折または扇面紙の大きさ自体が変わるため、元の紙から制作する必要があります。
特注時には十分に時間に余裕をもってご注文下さい。
※鉄扇で使用している扇面は折らずに保存しているため八重扇と五骨扇に使用できます。
骨変更などの加工料金
骨変更 白塗り *特注塗骨 | 2,310 |
骨変更 メタリック塗 *特注塗骨 | 3,465 |
骨変更 赤塗(9寸5分) | 462 |
骨変更 タメ塗/黒くすみ(9寸5分) | 577 |
骨変更 すす竹(9寸5分) | 924 |
サイズ変更尺 | 5,775 |
サイズ変更尺1 | 23,100 |
サイズ変更八寸 | 924 |
八骨扇への変更 | 4,042 |
五骨扇への変更 | 4,042 |
左利き用加工 | 3,465 |
楽々加工 | 577 |
菊座金取り付け(房つき) | 3,465 |