
舞扇子って何ですか
舞扇子(まいせんす)とは日本舞踊やよさこいなど、踊りに使う扇子です。
比較的厚めの骨が使われ、閉じた状態・開いた状態をキープしやすい構造になっています。
また親骨の下部には鉛が入っています。

開閉にコツがいります。
片方の親骨を持ち上げる感じにして開きます。
慣れると片手でも開くことが出来るようになりますが、扇面や扇骨の劣化を防ぐために両手での開閉をお勧めします。
反対側に開くと壊れるのは他の扇子と同様ですね。お気を付けください。
左利き用加工をした場合は逆の方向に開きます。
舞扇子の長さ・重さ
基本の長さは9寸5分、約29cmほどです。
よく売られている8寸の夏扇と比べるとだいぶ長いです。30cmの定規より若干短い感覚です。
舞扇子をA3の紙の上においたイメージPDFになります。実際に印刷される場合は印刷設定によって大きさが大きく異なると思いますので、親骨の長さが29cmあるか確認して下さい。*すいません歪んでいるため左右で少し大きさが異なると思います。
舞扇子の重さ
重さは80gほどです。親骨のロットや扇面の加工で多少変わります。
部位名称
舞扇子のパーツの呼び名をご紹介します。
親骨(おやぼね)

赤い部分にご注目下さい。
扇骨のうち両端にある2本の骨のことを親骨といいます。
厚みがあり糸掛けようの穴が開いています。また要付近には鉛が入っています。
小骨・中骨(こぼね・なかぼね)

親骨以外の扇骨を小骨や中骨といいます。8本あります。
親骨と小骨を総合して扇骨(せんこつ)といいます。
扇面(せんめん)

紙の部分を扇面といいます。また紙自体を指して扇面紙(せんめんし)ともいいます。
天地(てんち)

扇面において上のほうを天(てん)、下の方を地(地)といいます。
図でいうと赤い部分・上段が天、白い部分下三段が地です。
明確に範囲が決まっているというより上下を天地という感じです。
舞扇子のデザイン

舞扇子は扇面に様々な柄を入れます。
色んな踊りに使える流線や小石、季節を問わず使いやすい桜、紅葉などが人気です。
また踊る演目によっては使う柄が決まっています。
流派によっては花びらの数から決まっていますのでご注意ください。
(扇面に使われる用語)下地
ベースとなる印刷や顔料引きをした扇面紙のことです。白地や特殊な用紙も含まれます。
顔料引きは天ぼかし・ベタ・中段ぼかし、印刷は天ぼかし・ベタ・横ぼかしなどがあります。
※この場合の印刷は大量生産用の印刷機をしようしたものになります。
上に箔や顔料などで加工をします。
(扇面に使われる用語)天ぼかし・横ぼかし
上から下に白くなっていくグラデーションを天ぼかし(てんぼかし)といいます。
横にグラデーションを展開する横ぼかし(よこぼかし)もあります。
また、主に左上と右下にぼかしをいれるものを両妻ぼかし(りょうづまぼかし)といいます。
(扇面に使われる用語)ベタ
ベタは赤色一色など、全面が同じ色になることです。赤ベタなどと表現します。
(扇面に使われる用語) 箔 金箔・銀箔・ホロ箔等
主にアルミ蒸着のものが使われています。もちろん本物の金を使った金箔も存在します。
舞扇子の値段は大抵「ホロ箔を使っている」「箔を何種類も使っている」と高くなります。